船のメンテナンス

しゅん

こんにちは! しゅんです!
本日は船のメンテナンスについてご紹介していきたいと思います!

メンテナンスの部位

メンテナンスを行うにあたり、大まかな部位として下記の4つが該当します。

  • 船体
  • エンジン
  • 電気系統
  • ロープ

船体のメンテナンスってどんなことをするの?

まずは船体のメンテナンスから解説していきます。
小型船舶の船体は主にFRPといった繊維強化プラスチックを用いて形成されています。
ファイバー(ガラス繊維)と呼ばれる繊維シートを樹脂に浸し、何層にも積み重ね固めてボートが形成されています。
FPP船体の表面はウレタンコートなどの塗料で繊維強化プラスチックを保護していますが、喫水より下の水につかっている部分には海藻や貝など付着していきます。

船底に海藻や貝が付着するとどうなるのでしょうか?

船底に海藻や貝が付着しているまま走行しているとボートのスピードが10~20%ほど落ちるといわれており、そのスピード不足を補うためにエンジンの回転数を上げて走行するため、燃費も40%低下するといわれており、燃料費も多くかかってしまいます。

海藻や貝が付着しないようにするためにはどのようなことをしたらよいのでしょうか?

付着物を抑えるためには船底に船底塗料を塗ります。これを塗ることにより、大幅に付着物を抑えることができます。
しかし夏頃は海水温が高いためどうしても完璧に防ぐことはできません。そのため、定期的に船底掃除をする必要があります。

どのようにして付着物を取り除くのか?

付着物を取り除く際は素手では行えないため、道具を使用します。
スコッチブライトなどの固めのスポンジ、スクレーパーなどの貝をはがすためのヘラを使用して掃除を行います。

船底塗料はいつ塗るの?

船底塗料は船底掃除を行い付着物をすべて取り除いてから塗ります。
1度塗りだとすぐ剥げてしまったりするので2度塗りが推奨されています。
色は黒、赤、青などありますが色によって海藻が付きやすいなどの差はないようですが、塗料メーカーにより成分が異なるためよく調べてから購入しましょう。

エンジンのメンテナンスってどんなことをするの?

では次にエンジンのメンテナンスについて解説していきます。
海講座で使用している船舶のエンジンは船外機といい、船体に後付けで装着が可能なエンジンです。
エンジンは自動車のエンジンと似ており、主にガソリンを燃料として動いています。
チルト機構によりプロペラを上げ下げすることが出来るので、浅い場所にも入っていきやすくなっています。

船外機のメンテナンスの主な作業

  • オイル交換
  • プラグ交換
  • ギアオイル交換
  • アノード交換
  • グリスアップ

オイル交換
オイル交換は半年または100時間に一回行います。
メーカー規定のオイルの種類をきちんと確認しましょう。
またオイル不足やオイルの入れすぎはエンジン故障につながるため、必ず交換後はオイルレベルゲージを使用しオイル量の確認を行います。

プラグ交換
エンジンの中で火花を飛ばすことによりエンジンのシリンダー内で爆発を起こします。
プラグが消耗していると火花が飛ばなくなるため、エンジンがかからなかったり、回転数があがあらないといった不具合が出るため、定期的に交換します。

ギアオイル
クラッチなどの金属接触部分の保護のためにギアオイルが入っています。
海水が侵入などすると白く濁ることがあります。
1年に一回は交換します

アノード交換
アノードはエンジン本体を守るためにもとても大切な部品です。
エンジンは常に海水に浸かっている為、腐食の進みが早くなります。
その為アノードというエンジン本体よりも早く腐食が進む金属を取り付けることにより、エンジンの腐食を抑えます。
1~2年ごとに交換します。

グリスアップ
グリスアップはチルトなどの可動部にグリスを注入します。
注入する際は圧力をかけて注入するので古いグリスは隙間から出てきます。この古いグリスがすべて出て新しいグリスが隙間から出てきたらグリスアップの作業終了です。

電気系統のメンテナンスってどんなことをするの?

電気系統のメンテナンスは配線の断線がないかやバッテリーの容量はあるかなどの点検を行います。
バッテリーも3年ほど使用すると電圧が低くなってくるため、交換が必要です。また、バッテリー端子に接続するターミナルも腐食などにより錆が出てくるのでそのままにしているとバッテリーの電気がうまく流れず電気系統が使用できなくなるので腐食が出てきた際には錆を落とすなどのメンテナンスを行います。

ロープのメンテナンスってどんなことをするの?

ロープのメンテナンスは船を係留するために必要な作業です。
船の係留場所には何本ものロープが海底から立ち上げてあります。
潮の満ち引きや風や波の影響でどんどん劣化していきます。
ロープの擦れなどに気づかずに船を係留していると船が流されてしまうため、年に数回はロープの確認、ロープの張りを修正しなければいけません。

まとめ

これらの4つのメンテナンスを行い普段から船の運用をしています。繁忙期などは忙しく時間が取れませんが、オフシーズンの間にこれらの作業を行っています。
今シーズンも終わりを迎え、来シーズンに向けてメンテナンスを行っていきたいと思います。